Jul 15, 2020
畑の浸水被害について
この度の梅雨前線による大雨・長雨では、全国的にも数多くの甚大な被害が出ており、大変残念に思います。自然が太古より形作ってきた国土に暮らしている以上、現代においてもなお自然の影響を受けることは免れないのかもしれませんが、このような被害がとても辛いものであることに変わりありません。
ところで、小布施町やその周辺では、千曲川の河川敷にたくさんの桃やりんごなどの畑があり、今も大切に手入れされています。春には川沿いの堤防から眼下一面に桃の花を見ることができるほどです。
この河川敷の畑ですが、堤防の内側にあり、堤防の外の畑より浸水被害を受けやすいことが難点です。
昨年の台風19号襲来の際には数日間どっぷりと畑が水に浸かりました。そして今月に入ってからの梅雨の大雨でも、千曲川の水位が一時的に氾濫危険水位を超えて浸水するという憂き目に遭いました。
当園がお借りしている畑の一部も被害を受け、水位がピークに達した7月6日18時頃には上の写真のような状態となり、注文をお断りする光景が頭をよぎりました(私たちの全耕作地の約2割の畑が河川敷内にあります)。
結果、幸いにもこちらの写真のように地面から1.3〜1.4mの高さより上に成っていた実は浸水することもなく無事で、被害果はそれほど多くなさそうです(水は青い線にまで達したと思われます。当然、浸かった果実は全て廃棄です)。また、翌日昼頃には水も大体引けていたようで、樹へのダメージも大きくはなさそうです。強いぞ桃の樹!
というわけで今年は今のところ大方の果実が何とか収穫までこぎ着けそうですが、異常気象、気候の亜熱帯化が騒がれる昨今、河川敷の畑をお借りし続けるのはちょっと考えものかもしれません。(なお、通常、河川敷内は国有地であることが多いですが、当地では一部民有地があります)
私たちがモットーに掲げる「確かなフルーツを、ずっと」には、確かなフルーツをお約束通りにお届けしたいという気持ちが込められています。
お受けした注文をきちんと実行するために、私たちが河川敷の畑を耕作するにあたっての課題は
- リスクヘッジとして堤防の外側にも同じ品種の畑を持っておく
- 梅雨時期より前に収穫できる品種に改植していく
といったところになりそうです。
果樹は植えてから出荷できる程度の実がなるまでに5年ほどかかります。できることからやっていくしかないのかなと思いますが、気の長い話になりそうです。