Oct 31, 2020
サンふじの葉摘み
10月半ばから、りんごの収穫を見据えた作業が始まりました。
まずは夏場に伸びた枝のなかで、果実に影を落としている枝を切ります。そして桃と同様、樹の下に反射シートを敷き、太陽の光が果実にしっかり当たる環境を作ります。
りんごは熟度と寒さ、そして太陽の光の3つの要素で赤く色づくため、光が当たるように整えるこの秋の手入れが重要です。
反射シートを敷いた後、さらにりんごの果実ひとつひとつを見つめながら、周りの葉を摘んでいくのが葉摘みという作業です。果実の周辺の葉影をなくすことで、満遍なく日が当たるように手をかけます。
これでしっかり日が入るようになりました。
ところで "葉とらずりんご" という作り方もあるのをご存知でしょうか。収穫まで果実まわりの葉を取らないことで、色は悪いけど、最後の最後まで近くの葉から養分の分配を受けることができ、結果糖度が増すというものです。
今年は栽培面積も狭く、通常のりんごを生産するだけにとどまりましたが、来年以降、栽培面積を増やすことができれば、一部は "葉とらずりんご" に挑戦し、味を比べてみるのもいいかなと思っています。
さて、このりんご畑は今年の2月にお借りし、手を入れてきた畑です。樹の1本1本とのつきあいも初めてでしたが、この約1年の管理を経て少しずつ樹の様子もつかめてきました。
- 昨年、過剰に花や果実をつけたと思われ、花芽が少ない状態であった
- やむを得ず強い剪定を行った結果、樹の勢いが強くなり、果実の成熟が遅れているものがある
- 来年に向けては、良い花芽が形成されている
そんな中でも、剪定や葉面散布、徒長枝切り、葉摘みなどでできる限りの手をかけたりんごです。あとは熟して色づくのを待つばかり。最後まで気を抜かず、雪が降るギリギリのところまでしっかり待って、今年最高の "完熟りんご" をお届けしたいと思います。