Sep 03, 2022
JGAP認証審査の受検
毎度のことになりつつありますが、繁忙期でブログの更新が滞っていました。
今年はどの品目も豊作傾向で、収穫→選果→出荷と息をつく暇もないような忙しさでした。(ちなみに、賞味期限が短い農産物が豊作となる場合、価格が「何分の1になる」レベルで、信じられないぐらい下がります。小売店での値段はそこまで変わらないと思いますが・・・)
その忙しい最中の8/31に、JGAP認証審査を受検しました(認証はまだ得られていません)。
ちなみにJGAPとは「Japan Good Agricultural Practice」の略であり、直訳すると「日本の 良い 農業の やり方」になります。この認証を一言で表すと、
食品安全・労働安全・環境保全・人権福祉に適切に取り組む農場に与えられる認証
となり、農園は約120項目の管理点からなる基準を整備し、審査を受検し、問題なければ認証がもらえる、という仕組みです。
ちょっと細かいですが、中項目レベルの管理点は、次のような内容です。そして、当園でもこの細目レベルとなる120項目を1年弱をかけてあれこれ整備(文書化して実践)しました。
- 農場管理の見える化
- 経営者の責任
- 計画及び実績評価
- 栽培工程及び収穫工程におけるリスク管理
- 農産物取扱い工程におけるリスク管理
- 外部委託管理
- 仕入先・サービス提供者の管理
- 商品の検査・選別
- 商品に関する苦情・異常への対応
- 農場のルール違反への対応
- トレーサビリティ
- 責任者及び教育訓練
- 人権・福祉と労務管理
- 作業者及び入場者の衛生管理
- 衛生設備に関連する管理
- 労働安全管理及び事故発生時の対応
- 土の管理
- 生産工程で使用する水の安全性
- 施設の一般衛生管理
- 機械・設備、運搬車両、収穫関連の容器・備品、包装資材、掃除道具、工具等の管理
- エネルギー等の管理、地球温暖化防止
- 周辺環境への配慮及び地域社会との共生
- 生物多様性への配慮
- 種苗の管理
- 農薬の管理
- 肥料等の管理
現在、審査で管理点のうち2つの不適合の指摘を受けたことから、是正報告書を提出し、最終判断を待っています。
なお、当園での受検対象は、栽培している全ての農産物についての、全ての工程(栽培・収穫・農産物取扱い)についてです。
認証が取得できたら、改めてブログで報告いたします。
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なお、認証取得に関して「お客さんから求められてもいないのに、取る意味ある?」と思われるかもしれませんが、そもそもこの手の認証は「アピール(シグナル)」なので、他人から求められることはまずないと思います。
今回の場合だと、農園からの「GAP認証農場を探している人」または「そのような農場の農産物を探している人」に対するアピール(シグナリング)です。
認証が得られたら、積極的にアピールして、そのような方に当園の農産物をお届けできるよう、取り組んでいきたいと考えています。
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サムネイル写真は、この夏の選果場の様子です。