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今夏、初めて農協(JA)に出荷しました

今夏、初めて農協(JA)に出荷しました

プログレスファームの細野善寛です。

前回、この夏に試行錯誤してみて良かったことの一つとして「桃ジュースを搾ったこと」をあげましたが、もう一つは「初めて農協に出荷したこと」です。

今までは「とりあえず農協に出荷」という考えがなかったのと、いろんな役が回ってくることへの心配があり、農協にはまったく出荷せず、個人や実需のお客様に販売した残りの部分はすべて地方卸売市場(R&Cながの青果)に出荷していました。

いま一度、市場出荷とJA出荷について整理してみました(あくまで私が経験した範囲ですので、地域や品目によって異なると思います)。

  市場出荷 JA出荷
選果方法 個選(出荷者が一玉ずつ等階級に分ける) 共選(JAが一玉ずつ等階級に分ける)
出荷容器 市場所定のコンテナで出荷 出荷者自らのコンテナで出荷
手数料等

市場手数料8%、コンテナ使用料40円(1個あたり)※それぞれ税抜

市場手数料7%、全農手数料1%、JA手数料2%、輸送運賃、資材費、利用料、共選料、消費宣伝費、労務費、負担金 ※それぞれ税抜
その他

需給が逼迫すると単価が急上昇する一方、緩和すると単価が大幅に下落する。

産地市場においてはそもそも需要が少なく、数少ない買受人が価格を決めている。

買受人は市場コンテナに入った果実を購入後、さらに選果のうえ包材に入れて販売。

いつ・どんな品物を出しても引き受けて貰え、高い安いは別にして価格がつく(卸売市場法で受託拒否禁止が定められている)。

市場コンテナは衛生的とは言えないものがあり、必要に応じて出荷者において洗浄する必要あり。

個選の手間は相当で、深夜に及ぶこともあり。繁忙期は早朝から深夜まで仕事をすることが常態化。

選果の結果(等階級のマトリックスに玉数と単価が記載されたもの)がフィードバックされる。

秀品ではない品の精算単価は減算され、その分が秀品の精算単価に加算される。

JAは選果場において選果基準に沿って選果し、JAブランドを冠した包材に入れて中央卸売市場等へ輸送。

出荷者になるために部会に加入する必要あり。部会役員が順に回ってくる。

JA出荷後は別の仕事(次の品種の仕込み等)ができる。

盆期間等、稀に生産者出労(生産者自らが選果場で仕事をする)あり。

全量出荷の取り決め等はない(独占禁止法を遵守している)。

 

今年の夏は、何度かブログに記載したとおり、桃の市場価格が一時的に暴落しました。農協の精算金もそこそこ落ちたようですが、卸売市場に比べると問題となるレベルではなかったようです。

実際、今年初めてJAに出荷してみて、地方卸売市場の単価とJA出荷の単価の差に唖然としました。JA出荷は共選所でほぼスーパーで販売できる荷姿までこしらえるために手数料等で控除される金額が大きいものの、販売単価がそれ以上であり、手元に残る精算金はJAの方が相当上でした。

色々な人の話を聞くと、卸売市場の価格は、豊作時には極端に下落する一方、不作時には極端に上昇する。農協の価格は、豊作時にも不作時にもそこまで大きな変動はない、とのこと(昨年の市場単価であれば市場出荷の方が精算金は上だったかもしれません)。

今年の経験を踏まえた得た自分なりの見解としては、

「桃は特に足が早いので、需給の大部分は、大口出荷者(=農協)と大口実需者(=量販店や生協等)がある程度の価格を先に決めているのではないか。そして、大口出荷者と大口実需者の「おこぼれ需給」で日々の卸売市場価格は形成されているのではないか。」

ということです。

今回、収入の面でも仕事の取り回しの面でも、JAを上手に使えばもっと効率的に仕事ができる可能性があることが分かりました。来年以降はJA出荷も選択肢の一つとして生産・販売を考えていきたいと思います。

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